薬学部に関する体験談を後輩薬学生のために
を目標として、薬学生の体験談を集めています。
今回は薬局実習の体験談を紹介していきます。
体験談を語ってくれるのはこの方。

名前:たかし
大学:大阪大学薬学部
実習場所:大阪府豊中市
簡単な自己紹介:フットサルをやってます。大学では有機系の研究室に入っています。自分の体験談を少しでも多くの薬学生の役に立てばと思います。よろしくお願いします。
薬局実習が始まる前に考えていたこと
薬局実習が始まる前には楽しみな気持ちと不安な気持ちが混ざっていました。
初めての薬局実習だったので緊張もしていました。
薬局実習への楽しみな気持ちについて
薬局実習は薬学生にとってぜったいに受けなくてはならないポイントです。
そのため、どうせなら楽しんじゃおうと考えていました。
自分は新しい環境に行くのが好きなタイプだったので、どんな人と出会えるのか? どんな体験ができるのか?などいろいろな楽しみがありました。
薬局実習への不安な気持ちについて
薬局実習に関する情報をあまり仕入れることができなかったので、どんな感じで進んでいくのかがあまり想像できないでいました。
などについては、先輩に聞いたりして知っておくといいと思います。
また、初日はかなり緊張しました。
薬局実習が始まる時間は9時なのですが、6時に目が覚めてしまいました。
自分でも緊張が分かるほどでした。
おそらくほとんどの人が不安を感じると思うんです。
何やるか分からないし、いっぱい怒られるかもしれないし。。。
でもみんな一緒なので安心して大丈夫です!!
先輩方はがんばって不安を攻略してきたはずです!
薬局実習でどんなことをした?
薬局実習では薬のピッキングと患者さんへの投薬がメインでした。
薬局が始まってすぐの頃は、処方箋を見ながら薬を棚から取ってくることをしました。
また、薬剤師の先生が投薬する様子を隣で見させてもらいながら、先生がどんな流れで説明するのかを見ていました。
4週間ほどはピッキングがメインな実習でしたが、それ以降尾は実際に僕も投薬カウンターに立たせてもらいました。
実際の患者さんに対して、薬の説明や薬の服薬状況について質問をしたりしていました。
自分的には怒ったり、機嫌が悪くなってしまう患者さんがいるのではないかと心配していましたが、想像していたよりも優しく接していただけたので安心していました。
薬局実習で印象的なこと
薬局実習中に印象的な出来事としては、2つありました。
簡単にですが紹介させてください。
薬剤師の先生の言葉
薬剤師の子どもへの服薬指導
薬剤師の先生は子どもへの服薬指導を積極的に取り組んでいました。
子どもへの薬局指導とは、子ども用の薬が処方された時には、子どもに直接、服薬指導をすることです。
薬を使うのは子どもであり、親御さんに説明しても意味がないとおっしゃっていました。
薬を使う自覚を持たせることができ、さらに薬に興味を持ってもらうことが目的でした。
子どもが薬に興味を持ち、薬学部に入りたいと考えてくれたら嬉しいと話していました。
薬剤師の先生の言葉
薬剤師は薬局と心中するくらいの気持ちが必要だ
薬剤師の先生は30代の頃に自分の手で薬局を立ち上げ、一人で30年近く経営を続けていました。
薬局を開いた以上はその地域に根をおろし、自分が死ぬまでしっかりと貢献しなくてはならない。
その場所から逃げずに、地域のことを背負うつもりで薬局をやっている。
僕は薬剤師の先生がそこまで強い気持ちでやっていることを知り、とても共感できました。
確かに、いつでも夜逃げできるような店構えの薬局だと、地域の人も安心して薬局に来られないと思いました。
薬局実習先の先生との関係は?
実習先の先生とは本当に仲良くなれました。
薬剤師の先生とは趣味がとにかく合いましたね。
筋トレ、お酒、釣り、山登り、ドライブなどについてしゃべることができ、話題が尽きることがありませんでした。
薬剤師の先生とはとにかく仲良くなることが大事だと思います。
2か月半に渡ってお世話になりますし、さらに薬局は狭い社会なので性格が合わない場合にはつらいです。
薬局実習に他の大学の人はいた?
僕の薬局では1人だけでした。
薬剤師の先生が2人と事務員さんがパートで4人いらっしゃいました。
どの方も優しく、のびのびと実習することができました。
同世代の薬学生がいればさらに楽しく実習をすることができたかなと思います。
薬学部を卒業した後の将来の職業は?
僕の場合、将来的には薬局ではなく、製薬企業に入りたいと考えています。
患者さんと直接的に関わるのではなく、患者さんの病気を治せるような薬の開発に携わりたいと考えています。
薬局実習が始まる前には、将来にまったく関係ないことで意味がないのではないかと思っていました。
しかし、患者さんと直接話してみることで、患者さんがどんな悩みを抱え、病気とどうかかわってきたかを知ることができました。
患者さんの声を実際に聞くことで、今後の研究開発に活かせると思います。
現場の声を聞いたことのある研究者であれば、創薬研究へのモチベーションが上がりやすいのではないかと思います。
薬局実習の感想
薬局実習を体験できて本当に良かったと思います。
薬局実習が始まる前には不安な気持ちもあり、どうなるのかわかりませんでしたが、終わってみれば満足感しかありません。
薬局の内容について知れた
僕が薬局に行く機会は今までにほとんどありませんでした。
たまに風邪をひいたときに、ちょっとした薬をもらいに行くだけで、滞在時間も10分ほどでした。
実際、僕が2か月にわたって実習をしてみると、想像以上に仕事があることがわかりました。
薬局では薬を作って渡すだけと思っていましたが、裏ではもっとたくさんのことをやっていることがわかりました。
想像以上の大変さでした。
最初の1週間はへとへとになって、帰ったら何もする気が起きないほどでしたね。
薬剤師さんの仕事を直接見ることができた
薬剤師さんの仕事を直接見ることができました。
患者さんがいつも飲んでいる薬に対しても、しっかりと説明を行い、服用方法が正しいかをチェックしていました。
特に吸入器やインスリン自己注射している患者さんには特に気を遣っているのが印象的でした。
少しでも不安がありそうなら、より詳しく説明していました。