病院実習体験談「人生が変わるほどの体験ができた11週間」

薬学部に関する体験談を後輩薬学生のために

を目標として、薬学生の体験談を集めています。

今回は病院実習の体験談を紹介していきます。

体験談を語ってくれるのはこの方。

プロフィール
名前:N
大学:関東圏某薬科大学
実習場所: 埼玉県
病院データ:病床数380床、診療科25科、薬剤師数22名、実務実習生5名
簡単な自己紹介:Ⅰ期に薬局実習、Ⅱ期に病院実習を終えたばかりの5年です。今は卒業研究、早めの国家試験対策に励んでいます。大学3年まではダンスサークルに所属し、ジャンルリーダーを務めるなど活動も充実していました。アルバイトは喫茶店、ホテルの宴会スタッフを経験し、そこで人と関わることへの楽しさ、やりがいを学びました。これから実習を控えている方へ、少しでもヒントとなるような情報を与えられたら幸いです^^

病院実習が始まる前に考えていたこと

新カリキュラムでは、全員が薬局実習の後に病院実習を行うスケジュールになっています。

そのため、病院実習前とはいえある程度臨床的な知識が入っている状態でした。
実習期が切り替わる際の2週間は臨床現場から離れてしまうことになるため

せっかく薬局実習で多くの知識を得たのだから忘れないようにしよう
次の病院実習でもこの知識を活かせるように、しっかりと定着させよう

と強く思いました。

また、検査値や病態について予習したほうがいいだろうな、と思ってはいたのですが、実際は薬局実習の復習で手一杯であったため、十分に勉強することはできませんでした。

知識の深いところは臨床現場で勉強したほうが何倍も効率がいいと思うので予習は基礎を押さえておく程度で問題ないと思います。

病院実習に関して不安に思っていたことはありましたか?

病院には、漠然と

難しそう、大変そう

というイメージを持っていました。

より高度な疾患を扱い、それに伴って薬物治療が複雑化するという一般論から、自分の理解の範疇を超えてくるであろう課題を想像して怖気づくこともありました。

また、薬局では薬剤師間連携が主であったため、他職種(主に医師、看護師)との関わり方について不安に思うこともありました。

コアタイムや土日の実習の有無、1日のスケジュールを教えてください

基本的に平日に8:00出勤17:30退勤でした。

昼休みは12:00~14:00の2時間貰えたため、そこで食事・レポート・調べものなどを済ませました。
土日の実習はありませんでしたが、期間内に全3回、勉強会に参加しました。

病院実習でどんなことをした?

1~3週目は調剤室で主にピッキングや処方鑑査を行いました。

その際、薬剤師さんは臨床現場ならではの様々な質問を投げかけてくれたので、自分が普段疑問に思わないことを考えるいい機会となりました。

4週目からは病棟に上がり、初回面談、持参薬鑑査、服薬指導、副作用評価、退院指導、薬歴の作成など幅広く薬剤師業務を経験させてもらいました。

また、ここでは医師への疑義照会や看護師との情報共有、NST回診(チーム医療)など、他職種との連携も経験できました。

その他、抗がん剤のミキシングや勉強会への参加、SPD実習、糖尿病(DM)教室、医薬品情報(DI)講義、外来でのケモ指導、抗菌薬のTDMなどを合間に組み込んでくれました。
10週目の金曜日には、病院実習全体の総括として、成果報告(症例報告)をさせてもらいました。

病院実習で大変だったことはありますか?

ここでは、大変だったことの中でも特に辛かったことについてお話します。

私のお世話になった病院では、先ほどのスケジュールからすると、4週目の比較的早い段階で病棟に配属されます。
実習生一人一人が異なる病棟を週ごとにローテーションするのですが、私が4週目に配属された病棟は脳神経外科。
失語が目立つ患者様が多く、中には全く話すことが出来ない方もいました。
その中で初回面談や服薬指導、副作用評価を行わなければいけなかったため、未熟な自分にとっては初めからかなり難易度の高い条件でした。

さらに、その時担当してくださった指導薬剤師はいわゆる「熱血タイプ」。あえて難しい患者様を任せてくれました。

熱心に指導してくださる薬剤師さんの期待に応えたい気持ちと、中々思うようにこなせないもどかしさに、初めは戸惑い、落ち込むこともありました。

ですがその病棟が終わるころには大分環境に慣れることができたので、大変だった思いもありつつ、指導薬剤師には大きく成長できたことへの感謝の気持ちで一杯でした。

病院実習で印象的なことはありますか?

病院実習の総まとめである「症例報告会」は、一番苦労したのでとても印象的でした。

発表は大講堂にて行われるのですが、元々人前で話す事が苦手であることに加え、医療のプロを目の前にして医療をテーマに話す事に対する責任感・緊張感で準備の段階でくじけそうになりました。

しかし、そう思っていたのは私だけではなく、他の実習生も同じだったのです。

これは皆で力を合わせるしかない!
と、発表予行を何度も繰り返し、アドバイスをし合いながら、切磋琢磨していきました。家に帰ってスライドの修正をしたり、話し方を研究したりと、一人でも出来る限りのことはしました。
そして迎えた発表当日、直前に円陣を組み気合を入れ本番に臨みました。

私はトップバッターだったのですが、不思議と

私、今いい緊張感を持てている。きっと大丈夫だ

と思えました。

そして発表を終え、先生方から講評を頂いたとき
君の発表は今まで見てきた学生の中でも指折りの出来だ

と言って貰えたのです!

苦手意識を持ち避けていたことでも、努力をすることでここまで大きな結果を出せる。

これは、これからの人生において大きな財産となる学びとなりました。
また、この発表が成功した一番の理由は、周りの人と良い影響を与え合えたからであり、彼らの存在無くしてはこの成功は無かったと思います。

病院実習先では、薬剤師さんや他職種の方と仲良くなれましたか?

業務が忙しい中でも時間を割いて、私たち実習生のことを良く見てくれました。
プライベートまで連絡を取り合う仲にはなれませんでしたが、実習中は色々な話をして、楽しかった思い出があります。

病院実習を乗り切るためのアドバイスはありますか?

少し真面目な話をすると

目的意識をもって実習を行うこと

が重要になると思います。

目標もなく、なんとなく過ごす毎日は、早い段階で慣れや飽きが来るため必要以上に長く感じてしまうものです。

しかし、毎日自分にミッションを課すことで達成しようと夢中になって頑張れます。

考えて行動していると、一日なんてあっという間です。
また、出来ることが増えていくと、いずれやりがいに繋がるかもしれません。

実習に限ったことではないですが、何でも楽しんだもん勝ちなんです。心の健康のためにも、他の実習生や現場の薬剤師さんとの仲を深めることは大切です!

薬学部を卒業した後の将来の職業は?

目指している特定の職業はまだありません。
なので、今は業界研究をしながら視野を広げている途中です。
将来の職業を検討する上で、現場を詳しく知ることが出来る薬局・病院実習はとても良い経験となりました。

病院実習の感想

大袈裟かもしれませんが、私にとって病院実習は
人生が変わるほど成長できた11週間

となりました。

その理由は、単に薬学的な学びだけでなく人間的に成長できたという自覚があるからです。

この経験を活かし、いつかもっと大きくなってお世話になった皆様に良い報告をしたいなと思います。
皆様にとっても、実務実習の経験が素敵な財産となりますように。
頑張ってください!

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