薬局実習体験談「あこがれ続けた薬剤師」

薬学部に関する体験談を後輩薬学生のために

を目標として、薬学生の体験談を集めています。

今回は薬局実習の体験談を紹介していきます。

体験談を語ってくれるのはこの方。

プロフィール
名前:田中太郎(仮)
大学:京都薬科大学
実習場所: 大阪
薬局データ:薬剤師さん4人、薬局事務さん6人、薬学生2人
簡単な自己紹介:はじめまして。僕は今5年生なんですけど、薬局実習の体験談を書かせていただけると言うことで、嬉しく思いました。
自分の体験を後輩のために活かしていくのは、先輩として必須のことなんじゃないかなと思っていましたので、貴重な機会なので自分の思っていることを全てここに集約させていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

薬局実習が始まる前に考えていたこと

僕は大学に入る時から、薬剤師になりたいと考えていました。

僕の最寄駅には薬局がたくさんあり、帰り道によく薬局の中の様子を見ていたんです。そこで働いている薬剤師さんが本当にかっこよくて、すてきでずっと僕の憧れでした。

自分が風邪をひいいてしまって薬局に薬をもらいにいったときも、丁寧に接してくれましたし、薬についてもいろいろな説明をしてくれたんです。

また、祖母や母の薬を代わりにもらいに行くときにも、体調を気にかけてくれましたしなんて信頼の置ける方々なんだろうと感動したのを覚えています。

そんな憧れの職業であった薬剤師さん達と、一緒に働くことができる薬局実習は僕にとって、非常に楽しみな一大イベントでした。

外から見る薬剤師と、実際に働いてみて分かってくる薬剤師は違うと思っていたので、まずはそこにどんなギャップがあるかについて知っていきたいと思いました。

将来は薬剤師になると決めていましたので、その判断が本当に正しいかを自分の目で確かめたいと思っていました。

薬局実習に関して不安に思っていたことはありましたか?

僕は薬局実習への不安はまったくありませんでした。

むしろ楽しみなことが多くて、早く薬局実習が始まってほしい!という気持ちでした。

幸い、僕がお世話になる薬局は規模が大きく、たくさんの患者さんが来局するとのことでした。

患者さんと話して、接していくことで、色んな経験ができるのではないかと思っていました。

1つ不安をあげるとすれば、薬局の先生方と仲良くなれるかどうかです。

相性が合わなかったり、嫌われてしまったりしないか不安でした。

どんなに薬剤師としての仕事が魅力的でも、性格が合わなかったりするとやっぱり大変かなと思うので。

コアタイムや土日の実習の有無、1日のスケジュールを教えてください

僕の薬局では9時から17時の8時間でした。

基本的には平日の月曜から金曜で、土曜日には実習はありませんでした。

また、薬局内でやる実習以外にも講習会がありました。

講習会では薬剤師会の本部に集まって講義を聞いたり、手を動かしながら薬剤師の業務を学んでいきました。

他の大学の薬学生と会うことができたのはよかったかなと思います。

普段は知り合うきっかけすらないので、他の大学の様子を聞けたりして楽しかったです。

仲の良い友達もできてよかったですね。

薬局実習でどんなことをした?

薬局実習では幅広い業務を体験させていただくことができました。

簡単にではありますが、下の4つについて説明していきます。

  • 服薬指導
  • 調剤業務
  • 点数計算
  • 学校薬剤師業務
  • 服薬指導

    服薬指導業務についてです。

    服薬指導は薬剤師としてのメインのお仕事ですね。

    近年では調剤室で薬を取りそろえる対物業務よりも、服薬指導などの対人業務が重要になってきています。

    そういった流れの中で、対人業務を体験できる本当にすばらしい機会だと思いました。

    服薬指導の前には、患者さんの病歴や服用歴を確認し、今回の処方薬が問題ないかをチェックします。

    最初のうちは、薬剤師の先生方と一緒に確認していたんですけれども、だんだんと僕一人に任せていただけいるようになり、最終確認だけをするようになりました。

    これも、僕が信頼を置いていただけた証ではないかと内心嬉しかったです。

    そして、患者さんに来ていただき、薬を見せながら説明していきました。

    いつも使っている薬については簡単に済ませつつ、副作用や使いにくい点がないかを確認します。

    一方で初めて処方された薬については、注意するべき点や服用方法をできるだけわかりやすいように説明していきました。

    特に、呼吸器系の疾患を持っている患者さんには、吸入器が出されることが多かったので、実際に患者さんの目の前で実演しながら、使い方を説明しました。

    最初はちょっと恥ずかしかったんですけど、だんだんと慣れてきてわかりやすく伝えられたと思います。

    患者さんの中には、スプレー系とパウダー系の吸入器の使い方をごちゃごちゃに覚えている方がいるので、正しく使えるように指導できたと思います。

    実習の後半になると、薬剤師さんからも褒めていただけるようになりました。

    また、糖尿病の薬を使っている患者さんについては、定期的に低血糖の症状はないかを確認したり、インスリンを適切に注射で来ているかを確認したりしました。

    実は使い方が間違っていたケースもあるそうなので、日ごろからの確認がとても重要だそうです。

    調剤業務

    2つ目の業務は、処方せんを見ながら薬を取りそろえるお仕事です。

    簡単に見える仕事ですが、実はかなり大変な仕事でした。

    まず、在庫の種類が多ければ多いほど、場所を覚えるのが大変です。

    高血圧の薬と言っても、先発品から後発品まで種類が豊富ですよね。

    その場所と名前を正確に覚えるのが大変でした。

    また、睡眠薬や抗てんかん薬などは、あいうえお順ではなく、分けて置いてあるので別で覚える必要がありました。

    僕は最初のころ、場所が覚えられずに薬剤師さんに聞いてばかりでした。。。

    また、取りそろえた薬が違っていたり、規格がおかしかったりとミスが多かったですね。

    「薬剤師なんて簡単な作業でしょ?」

    と心無いことを言う人がいますが、あなたも一度体験してみなさいと言いたいですね。

    点数計算

    続いては点数計算についてです。

    患者さんの点数は、機械が自動でやってくれるので特に必要はないですが、薬局長が実際に計算してみると楽しいよとおっしゃっていたので、計算してみることに。

    何種類の薬が出てるか、剤型は何か、日数はどうか、などで点数がどんどん変わってくるので最初のうちは難しかったです。

    薬剤師はただ服薬指導をすればいいんじゃない。点数計算をできて、1日の売り上げと技術料を計算できるようになってからが1人前だ

    とおっしゃっていました。

    確かに、経営をしている立場なら、売り上げや在庫、期限などについても気を配る必要があると感じました。

    慣れてくると点数計算が合うようになり、楽しくなっていきました。

    学校薬剤師業務

    最後のお仕事は学校薬剤師の業務です。

    地域の中学校や小学校に足を運び、プール検査や水道検査を実施します。

    学校薬剤師の業務が初体験だったので、とても新鮮でした。

    また、中学生のプールの時間を見学することができたので、自分の中学生時代を思い出していました。

    しかし、自分の中学や高校に薬剤師さんが来ていたか覚えていないので、きっと生徒からすれば印象にすら残らないような存在なのかなと思ったり。

    薬局実習で印象的なこと

    薬局実習で印象的だったことは、自分が薬局の一員として患者さんから見られたことだと思います。

    僕はただの薬学生ですが、患者さんから見れば薬剤師も薬学生も薬の知識を持った人という認識です。

    僕が店の前を掃除していると、「ちょっと聞きたいことがあるんだけどね」と言って話しかけてくださる機会がありました。

    白衣を着ている以上、やはり薬を扱う者としての責任感が生まれました。

    大学にいるだけでは、こういった責任感ははぐくめないと思いますので、これだけでも薬局実習に来た意味がおおいにあると思います。

    薬局実習先の先生との関係は?

    僕が薬局実習から始まる前に実習先の先生方と仲良くなれるかについて心配していました。

    しかし、そんな心配をする必要がなかったくらい、仲良くなれたんじゃないかと思います。

    仲良くと言いますか、気さくになんでも聞ける仲になったと思います。

    僕の質問には常に親切に答えていただきましたし、困っていることがあれば相談できました。

    本当にこの薬局に来れて良かったなと思いました。

    薬局実習を乗り切るためのアドバイスはありますか?

    薬局実習を乗り切るためのアドバイスとしては2つだけ紹介させてください。

  • 質問をたくさんする
  • 新しく発見したらノートにメモしておく
  • 質問をたくさんする

    1日1個を目標にして、質問をするようにしてみてください。

    どんなに些細な内容でもいいので、1日1個です。

    質問をするためには、常に色んな所にアンテナを張っておかなければならないですし、自分の知識がないとできないと思います。

    薬の知識、病気の知識などがある程度あり、その上で疑問が湧いてくるんじゃないかなと思います。

    例えば、糖尿病の薬の中でDPP-4阻害剤がありますよね。

    こっちの患者さんにはリナグリプチンが出ているのに、昨日の患者さんにはシダグリプチンが出ていた。

    この違いって何だと思いますか?

    さらには、糖尿病だけでも、GLP-1製剤とSU剤を使い分ける場合があり、この違いはどこからくるのか?

    こんな感じで、疑問は薬局を探すといくらでも転がっています。

    また、質問を1個しようと考えるだけで、毎日に張り合いが出てきますので楽しく薬局実習を過ごせるのではないかと思います。

    やっぱり、人間は楽しくないと何事も乗り越えられないと思います笑

    新しく発見したらノートにメモしておく

    2つ目のポイントは、発見ノートを作ってみてください。

    僕は常にその日にあった新しい発見をノートにメモしていました。

    1日1個でも1か月あれば20個近くに増えていきますよね。

    その蓄積を見るのが好きでした。

    実習後半になると1日2個、3個見つかる日が増えてきて、やっぱり薬局実習は楽しいなと感じることができたと思います。

    薬学部を卒業した後の将来の職業は?

    僕の卒業後の進路は、薬局に就職することです。

    入学当初からの夢は変わりません。

    病院実習も終わり、病院薬剤師さんのお仕事も体験しましたが、やはり自分には薬局が合っていると思いました。

    就活では自分が行きたい薬局の面接を受けていきたいと思います。

    周りの友達には企業は受けないのかと聞かれますが、やっぱりずっと目標にしていた薬局で働きたいと思います。

    薬局実習の感想

    薬局実習の感想は、この実習を通じて改めて薬剤師の魅力を再確認できたと思います。

    子どもの頃に憧れていた薬剤師は、やはり自分の中では憧れでした。

    外から見ていた薬剤師と、内から見た薬剤師の間には色んな違いがありましたが、そのすべてが一層魅力を引き立てていると思います。

    そして、僕は薬剤師として働きながら、自分を見てくれた子供が「自分もあの薬剤師さんみたいに薬剤師になりたい!」と思ってくれるようなかっこいいキラキラした薬剤師になりたいと思いました。

    まだまだやるべきことはたくさんあるけれど、これからもがんばっていきたいと思います。

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